食事は本来、体重を減らす、体重を増やす、脂肪の摂取を控える、炭水化物を避けるといった目標の有無にかかわりなく、人が食べること全般を意味する言葉です。しかし最近では、英語で食事を示す「ダイエット」という言葉が、しばしば体重を減らすという意味に使われ、多くの人にとって強迫観念にもなっています。
子供と大人の標準的な健康的食事内容は、体重を増やしたり減らしたりする必要がなく、疾患、リスク、加齢などに伴う食事制限をする必要がなく、運動などの活動で平均的エネルギー量を消費している普通の人を前提にしています。そのため、ある人にとっては、健康的な食事が、標準的な食事として推奨されるものとかなり異なる場合もあります。たとえば、糖尿病、腎疾患、肝疾患、冠動脈疾患、コレステロール高値、骨粗しょう症、大腸憩室症、慢性便秘、食物過敏症の人には、それぞれ特別な食事が必要です。年少児向けに推奨される特別な食事はありますが、高齢者など他の年齢層向けの指標はほとんどありません。
減量のためのダイエット
減量には、体が毎日消費するカロリーより少ない量を摂取することが必要です。ダイエットで約230グラムの脂肪を減らすには、体が消費する1日の総カロリーより200kcal少ない食事を10日間続けなければなりません。消費量よりも400kcal少なく摂取すると、5〜7日で約230グラムの減量が可能です。約450グラムの体脂肪は約3500kcalを蓄えます。
最も一般的な減量ダイエットでは、1日の総摂取カロリーを1200〜1500kcalに抑えます。1200kcalより少ない食事では、タンパク質、鉄分、カルシウムといった必須栄養素が欠乏しがちになります。健康を保ちながらダイエットするには、食物繊維と水分を増やすことで、普段の食事と同量の食物を摂取すべきです。また、飽和脂肪と糖類を控え、抗酸化物質を含め必須栄養素はきちんと摂るようにします。食品表示を読むことで、飲食物の成分やカロリー(エネルギー)に意識が向くようになります。また、カロリー計算を習慣づければ、カロリー摂取を調節するのに役立ちます。人工甘味料や脂肪の代替品を使った食品を食べることで、カロリーの摂取量を減らすことができます。
ダイエットに加えて適度の運動をすると、カロリー消費量が増え、減量効果が大きく高まります。たとえば、速足のウオーキングでは毎分4kcalを消費するので、早足で1日1時間歩けば約240kcalを消費します。ランニングはさらに効果的で、毎分6〜8kcalを消費します。
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