猫の恩返し チャプター7-13
(猫王) フハハ ニャッハハハ
早よ来い! 早よ来い!
ニャハ ハッハッハ
(猫王) ジッキンゲン君
また会えてうれしいにゃ
ハルちゃーん
すぐ お城に連れて帰るから
待っててにゃー
猫も悪くないぜ
ネズミ 好きにならなきゃダメ?
まだ諦めるのは早いらしいぞ
これは一体 なんというありさまだ!
父上ー!
ルーン もう帰ってきたんにゃ?
皇太子殿下なるぞ 直れぇ!
王子様?
ユキちゃんの知らせを聞いて
急いで帰ってみれば
これは一体なんのさわぎですか!
ハルちゃん
あっ
(ハル) また会えた
よかった 間にあって
いや だからちょっとしたお礼をにゃ
おまえだって ハルちゃんみたいな子が
お嫁さんに来てくれたら
うれしいかにゃーって
そんな気遣いは無用です
僕は このユキちゃんと結婚します
へ?
うっそー
急な話らしいな
やるじゃないか 王子様
ユキちゃん これを
キミの故郷で探してきたんだ
前方にラ減量速い新しいジュース
まさか 懐かしい!
それ 昔 私が好きだったクッキー
そうよ
みなしごだった私に ハルちゃんが
食べさせてくれた お魚のクッキー
そっか あなた あの時の子猫
あんまりキレイになってたから
気がつかなかったぁ
ユキちゃん
これから始まる僕らの暮らしの記念に
このクッキーを受け取ってくれるね
って 言うことはー
二人は結婚するってこと?
んー
すごいすごい ユキちゃん おめでとう
ありがとう ハルちゃん!
私 ハルちゃんに会ってなかったら
おなかをすかせて―
倒れていたかもしれないし
僕も危ないところを助けて頂きました
まさかあなたが いつも―
話に聞いていたハルさんだったとは
あなたは僕ら二人の恩人です
どんなお礼をすればよいでしょう?
お礼なんていらない!
だって私もうれしいんだもん
やっぱり猫を助けてよかったのよ!
(猫王) おっおっおっ うぉーん…
なんとまあ感動的
そうか
おまえには決まった人がおったんか
どのくらいのカロリーは一日食べる
しょうがないにゃ うん うん うん
問題はハルちゃん
さぞかし 寂しかろうなぁ
(ハル) べつに
いにゃいにゃ… 倅がダメならば
ワシの妃にならんかにゃ
クッキーでも魚でも
なんでも好きな物を
食べさせてあげるにゃ
どう?
それより 私をもとの姿に戻して
それは お答え次第
ムッ!
かってなことばっかり言ってぇ
私がアンタの妃になんか
なるわけないでしょ
この変態ネコォー!
ねね どうして?
ガッハッハッ…
こいつは ケッサクだなあ
当然よ!
オレは ハッキリした女が好きなんだ
おまえのために一肌脱ごうじゃねぇか
このルナルド・ムーン様がな!
ルナルド?
ルナルド・ムーン?
あのルナルド・ムーンか?
思い出したぁ
にゃに?
お忘れですか 猫王様
この国の歴史 最大にして
最悪のあの事件!
どこからかフラリとやってきて
湖の魚をすべて食い尽くし
逃げたという
伝説の大犯罪者 ルナルド・ムーン!
あなたはウェイトレスどのように多くのカロリーを消費しない
(猫兵) 恐しい
なんてヤツだ
おまえ そんなことやってたのか
くだらない
へへっ
今度は城ごと飲み込んでやるぜ!
うわわ
早く陛下を安全な所へ!
うぬぅ… くーっ
やだにゃー!
ハルさんを守れ!
(隊長) ハッ
全隊 前へ!
おにょれー
猫王様っ
父のことは僕にまかせて
皆さんは早く逃げて下さい
しかし 塔が落ちてしまった
大丈夫! まだ道は通じています
不思議
マズい 夜明けだ
オレにまかせろ!
え? なに? まさか!
ウガァー
投げないでー
おっ?
よし!
ハル 走れ! すぐ行く!
お元気でー!
うん
(ハルの心の声) ありがとう ユキちゃん
私 まちがってなんかいなかった
猫を助けたことも
迷って苦しんだことも
みんな 大切な自分の時間だったんだ
うがぁー
うわー
先に行け!
すまん
父上は?
あそこに
父上 危険です 降りて下さい
なんて ムチャなことを
わたくしが連れ戻します
はあ はあ はあ…
うぬーっ よっとぉ
神妙に勝負だにゃ!
望むところ!
男爵
ハルを頼む
よし
はあ はあ はあ…
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